Shine On! Wish Tour
小児がん病棟の子どもたちの「夢をかなえる」プログラム
とある秋の日、8階病棟のプレイルームに飾りつけが始まります。楽しそうな音楽も流れてきます。「飾るの手伝ってー」とスタッフさんに言われて点滴を引きながらも手伝ってくれる子どもたち。
「ねえねえ、なにするのー?」
プレイルームの床には大きなまっ白い紙が広げられ、「なんでも好きなものお絵かきしていいよ」「大きくなったらなりたいものはなあに?」との問いかけに間髪入れずに「車掌さん!」「お姫さま!」とめいめい自由に絵を描きだす子どもたち。お母さん方も一緒になって楽しい45分があっという間に過ぎていきます。
夢を語る子どもを目の当たりにして「こんな夢を持っていたなんて知らなかった!」とびっくりすることも。
「じゃあ来週、夢をかなえに戻ってくるよ!待っててね!」6名のボランティアさんは子どもたちに約束をして帰っていきます。
一週間後、またまたプレイルームには飾りつけが施され、子どもたちの夢をかなえるための衣装や小道具を腕いっぱいに抱えたボランティアさんたちが戻ってきます。
段ボールや布で作られた手作り感いっぱいの衣装に、子どもたちは照れたり大喜びしたり。なりたいものに変身した子どもたちは病棟を元気よく行進し、記念撮影をします。クリーンルームから出てこれなかった子どもたちにも、「がんばれ!来年は一緒に遊ぼうね!」の思いを込めて手作り金メダルが贈られます。
Shine On! Wish tour は、タイラー基金の冠プログラムであるShine On! Programの一環で、子どもたちの夢をかなえるプログラムです。
趣旨に賛同して頂けたとある企業A社をインパクトジャパンがつなぐ形で間に入り、2008年度から東京都世田谷区の国立成育医療センター血液腫瘍科/固形腫瘍科で実施してきました。毎年参加する子どもたちは約15人ほど。
家とも家族とも離れて長期入院する子どもたちは、日々のつらい治療と闘いながらも、将来を夢見る前向きで健全な心を持っています。「Shine On! Wish tour」は、子どもたちに非日常の時間を過ごしてもらいながら将来の夢について一緒に楽しく考え、その前向きな心や希望を引き出すプログラムです。同時に、我が子の看病に徹するお母さん/お父さん方にとっても刺激になれば、との思いもあります。
A社の一会議室はプログラム実施期間の一週間、布や段ボール、折り紙などの工作道具であふれかえり、朝は7時から夜は日付が変わるまで、社員の皆さんが衣装を作る光景が見受けられます。
病院では子どもたちが自分の描いた絵を眺めながら待っています。お母さん方も子どもの笑顔を見るのを楽しみにしています。
このプログラムは現在、噂が噂を呼んで他の病棟からも実施の問い合わせが来ています。ぜひ、これからも子どもたちの笑顔、希望を引き出せるプログラムが全国の病院に広がっていくことを、心から祈っています。
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