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Vol.81

新入社員研修を考える5 いよいよ準備も大詰め・・・新入社員研修の準備段階で人事・教育担当が気をつけたいこと

投稿者:吉村 啓邦更新日:2010/02/05


本年度も残すところあと二カ月を切りました。各社の人事・教育担当者の中には、今頃新入社員研修の準備で大忙しという方もいらっしゃると思います。厳しい経済情勢が続く中、多くの企業で新入社員研修の予算やカリキュラムが見直され、今年は昨年にも増して短期間で低予算、内製化を進めようとしているところが多いように感じます。
とはいえいきなり内製化は難しいので、さしあたって新入社員研修のどの部分を外注しどのパートを内製化するか、内製化した部分にどのようなコンテンツを入れるか、講師は誰が担当すべきか、会場の手配は、そもそも学生は卒業できるのか・・・数えればきりがないくらい考えるべきこと準備すべきことがあります。

しかし細部の疑問や課題に捉われる前に、内製化の方針をきちんと決めておくことが大事なように思われます。様々な企業を見ていると、中には予算縮小の大号令の中で「昨年と比較していくら減らせたか」が目的化している企業も見受けられます。
改めて考えて見れば分かるように、内部で行うには内部で行う良さが、外部で行うには外部で行う良さがあります。例えば専門的なことがらやその企業特有のことを語ったり教えたりするのには当然内部で行う方が優れています。反対に、普遍的なことや原理・原則を指導するには、様々な業界や多くの企業を見ている外部の方が優れていることもあります。教育担当者は、それを踏まえて何を外部で、何を内部で行うのか基本方針を明確にしておく必要があります。

とはいえ、多くの企業が昨年から内製化の方向を推し進めているので基本方針まではきちんと定めているところも増えてきている気がします。さらに日系企業でも、人事・教育のスペシャリストが長期に渡って在籍しているところなどではプランもよく練られている気がします。
ただし、意外なほどノーマークになっているのは肝心の新入社員本人たちです。新入社員にとっては誰が社内の人間か、社外の人間か分かりにくいものです。まして「社外の講師が研修をする」という前提がない新入社員も多いですし、業種・業態を超えて研修を専門に行っている研修企業なるものの存在を知らない人もいるのです。

意外なほど多くの企業が、肝心の対象者である新入社員自身に対して、自社の新入社員研修がどのような意図で設計されているか、いつまでにどのような人材をつくろうとしているのかを説明出来ていません。「そんなことはない、入社前や入社時にきちんと行っている」と言われる企業の担当者の方に、実際に説明の現場を見せて頂くと、そのほとんどがスケジュールの説明だったことがあります。せっかくの意図が反映されていなくてとても残念に思いました。
新入社員は私たちが思う以上に、学びたい、スキルを身につけたい、早く成長したいと思っているように思います。本当は、その会社の新入社員のプランに乗っていることが、彼ら・彼女らの期待に応える最適なものになっているのですが、それが分からないためにモチベーションを下げている新入社員が多いのは残念なことです。マナー研修などはその最たるものになっているように感じます。
従って、人事・教育担当者は「何を」学ぶのかだけではなく、「なぜ」そのカリキュラム、コンテンツが容易されているのか、なぜあるパートは自社で行わずに外部にお願いしているのか、を説明することが必要だと考えます。反対に、そこがきちんと新入社員に説明されていれば教育効果も高いものになるのではないかと考えます。

人事・教育担当のみなさん、

・ いつまでにどのような人材になって欲しいのか
・ そのために必要なことは何か
・ それが新入社員教育の体系にどのように反映されているのか

が暗黙の了解になってはいませんか?そこを少し説明してあげるだけで、「会社はそこまで考えているんだ」「この教育プランは時流にあったものなんだ」「内部と外部を目的に応じて使い分けているんだ、すごいなー」などモチベーションを高める新入社員は少なからずいると思うのですがいかがでしょうか?

 

 

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