管理職に求められる専門能力 6
| 投稿者:吉村 啓邦 | 更新日:2009/06/25 |
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ここ数回は「お金」の話と「政治」の話をしてきました。これまでにも何度か述べてきたとおり、お金や政治の話は管理職であれば避けては通れないものです。お金や政治に限らず、組織の中で上位の役職についたり、より大きな仕事に関わったりすれば「理想」と「現実」の狭間で身が引き裂かれそうになることが多々あるでしょう。
新任マネジャーや新任課長などの管理職は、そうした理想と現実のリアルなギャップを肌で感じ始める最初の役職と言えます。経営数字に関する情報や人事に関する情報も得やすくなります。得た情報の中にはオープンに出来ずコントロールしておかなければならないものもあるかもしれません。
部門長以上の上級管理職が組織の中で機能するためには、管理職以下の人たちとは全くことなるメンタリティーが必要で、新任マネジャーや新任課長などの初級管理職はそうしたメンタリティーに慣れていくための期間であるとも言えます。言わば、それ以前は「清流」に住むことを許されましたが、管理職は「汚濁」の中にも身を置かなければなりません。
しばしば、企業の若手が上位者と話をして「まるで話が通じない」といったグチをこぼすのを耳にしますが、実際、部門長以上、特に役員以上の方々は若手とは全く異なる世界に住んでいるのです。それは潔癖ではいられない、きれいごとが通用しない世界で、「顧客のために…」とか「品質を高めるために…」などのビジネスにおける正論とはまるでかけ離れた基準で物事が決まる世界です。
こうした話は中々実例が挙げられませんが、いざというときに自分自身のショックを和らげるためにも頭の片隅に置いておいておく必要があるでしょう。しかし、最後に、本当の意味で上級管理職として機能するためには「汚濁に慣れながらも染まらない信念」が必要であることを肝に銘じておく必要があるでしょう。
