Case 2:半導体関連装置企業

フューチャーリーダー開発

創造性と経営センスの世代間継承

この企業は、技術革新の速い半導体関連機器の業界において、 製品差別化を実現する技術力と事業構想力のある幹部の存在によって、競争優位を築いてこられました。 現在もなお業績は堅調ですが、競合の海外メーカーが「機能模倣・低価格」で攻勢を強めているため、 既存事業を守りながらも、新しい事業の立ち上げとそのための構造作りが、重要な経営課題でした。 しかし、社内の人材面に目を向けると、ベテラン層と若年層が多く中堅が少ない傾向の、 いわゆる「ひょうたん型」と呼ばれる年齢構成ピラミッドとなっており、リーダーシップ・パイプラインが細くなっていました。 なおかつ、これまでの成長をけん引してきた、中興の祖とも呼べる幹部の引退が数年後に迫っていました。 これらを解決すべく、次代の経営を担う中堅層を対象に、創造性と経営センスを併せ持つ技術者の人材プールを充実させ、世代間の継承を促す必要がありました。

ロールモデルとなる次世代リーダーの開発へ

そこで、経営人材を社内で安定的に供給する仕組み作りの最初の一手として、 後進のロールモデルとなり得る次世代リーダー開発という目的を掲げ、インパクトジャパンとの共創プロジェクトを発足し、 目標として下記を設定、約8ヶ月間にわたり、全8回計12日間(自主活動を除く)のプログラムをデザインしました。

プログラム前半では、個々人に根付く思考のメンタルモデルや行動、思考特性が強く働いており、 議論においても評論家的な意見が散見されました。こうしたこともあり、 プログラム中盤に設定した合宿型リーダーシップトレーニングでは、 自身のリーダーシップ発揮を阻害するメンタルモデルとその影響への気づきを、重点的に促しました。 プログラム後半の過程では、参加者それぞれが、リーダーとしての覚悟をもって議論を闘わせ、 健全な衝突を乗り越え、高いコミットメントを持って最終提言に臨みました。


再生に向かうリーダーシップ・パイプライン

結果として、最終提言での彼らの組織構造変革の案は、経営陣から承認を得られませんでした。 しかし、参加者にはすでに経営の観点からの主張が生まれており、 プログラム終了後に「もう一度提言させて欲しい」と自主的にアポをとって、再提言するまでの行動変容にいたりました。
現在も、本プログラムに端を発する幹部と参加者のランチミーティングが続くなど、リーダーシップ・パイプラインの再生に向けた、次世代リーダーの開発が進んでいます。